2024-05-07 悪路 学生の頃、こうやってただひたすらに、がむしゃらに自転車を漕いだ。 何の変哲もないクロスバイクで100kmも200kmも飽きもせず。 走り続ければ必ずどこかにたどり着くと信じて。 坂を登りさえすればその先に爽快な下り坂があると信じて。 そのくらい何もかも単純にシンプルに進んでいけば良いのに。 今走っているのは街灯がなく、不愉快で悪意ある障害物に満ちた、泥濘の悪路。 止まることも、進むこともできない。