ひっそりと秋づいてきたと感じる
つくづく、月日の短さが身にしみる
「恥の多い生涯」かどうかはわからないが、全く思い通りにならず、
負け犬のような人生を送ってきたと思う
心の弱さの拠り所が文学や芸術だった
自分の居場所は人と人の間ではなく、文字や色彩の間にあった
世間との間に一本の防衛戦を引き、隔絶した自分だけの心の世界を作った
この頃、その防衛戦から爪先を少しだけ出すことができるようになってきた、
と思っていた
しかしふとした瞬間に、人が自分と同じ方向を見ていないことを感じる
微かなすれ違いや思い違いを抱いたまま、惰性で同じ時を過ごしている気がする
一緒にいて、寂しい
私は怖いのだ
心に抱えてしまった仮想の世界を人に知られ、拒絶されることが
そして同時に期待している
この世界で共に生きてくれる人が現れることを
恐怖と恋しさの先に、何があるのか
身の破滅があるような気がしてならないが、あいも変わらず閉じこもっている